« 禁煙思想の強制:倫理の崩壊 | トップページ | 路面電車に関する行政担当者――街づくりという範疇から除外された軌道と鉄道 »

公共交通の衰退を促進する行政――そして行政が街を破壊する。

20141011 公共交通の衰退を促進する行政――そして行政が街を破壊する。

 中心街において様々な行事=イベントが、年間を通じて開催される。春には花見、夏には盆踊りと花火大会、秋には音楽コンサート、冬にはクリスマス関連イベントが開催される。日頃まばらな中心街にも、人が溢れる。
 日頃、閑散としたバス、路面電車等の地域内の公共的人員交通も、このときにはほぼ満員になる。しかし、増車するまでにはいたらない。郊外からこのイベントに来る人の多くが、自家用車でやってくるからである。
 どのように寂れた中心街でも、数千人の市民のために、駐車場を用意することはできない。違法駐車が溢れる。さすがに、幹線道路の違法駐車は規制されている。自動車自体の走行が不可能になるからだ。それゆえ、違法駐車は路地裏に集中する。一車線しかない路地にも、違法駐車が列をなす。違法駐車の場所をめぐって、喧嘩する人もいる。
 この違法状態を交通警察は取り締まらない。かつてこのようなイベント時には、飲酒運転も見逃されていた。戦前の話であるが・・・。それと同じ事態が生じる。このようなハレのときに、違法駐車を取り締まるのは野暮であると。
  しかし、駐車違反を見逃す違法状態によって、中心街に住む市民は、危険と隣り合わせになる。自分の家の前が、駐車場になるわけである。とりわけ、幼児を抱える母親は不安でならない。いつ、子供が飛び出すかわからないからだ。
 さらに、このような違法状態は、地域内の公共的人員交通の経営に打撃を与える。本来ならば、違法駐車をする市民、観光客は公共交通を利用するはずであったからだ。行政はこのようにして公共交通の経営を破壊する。その挙句、公共交通は赤字である。減便、そして公共交通の廃止もやむなきだと結論づける。公共交通なき町は、過疎地である。農村には、公共交通がそもそも存在しない。
 少なくとも、違法駐車の摘発によって、公共交通の経営は向上する。この機会を奪って、地方行政は、マッチポンプをやる。このような行政機関に、公共交通の存続を議論する資格はない。

|

« 禁煙思想の強制:倫理の崩壊 | トップページ | 路面電車に関する行政担当者――街づくりという範疇から除外された軌道と鉄道 »