鼻血と風評被害の関連、あるいは原発事故
20140614 鼻血と風評被害の関連、あるいは原発事故 3
「鼻血と放射能汚染の因果関係に言及することは、風評被害である」ならば、 「福島原発は制御されている(under control)」は、もっと大きな風評被害であり、現実の危機をもたらす。
承前 「美味しんぼ」における鼻血問題が、風評被害をもたらすそうである。このような小さな問題が、マス・メディアを席巻した。しかし、安倍総理の発言「福島原発は制御されている(the Fukushima crisis is under control))が風評被害をもたらす。これに関して、日本のマス・メディアはほとんど言及しない。後者の命題が風評被害ではなく、現実の危機をもたらすからだ。
日本の官僚制度において、小さな問題は、明白に指弾される。漢字の間違いは、すぐさま言及される。しかし、命題の妥当性を証明することが困難であればあるほど、それは放擲される。むしろ、既得権者によって都合のよい場合、むしろその命題は検証されることはない。
鼻血と放射線障害の関連性に関して、原発事故によって鼻血が増えるという常識は認識されている。しかし、安倍総理そして原子力村の命題、「福島原発は制御されている(Die Lage Fukushima ist unter Kontorolle.)」が風評被害を超えて、単なる「うそ嘘=虚偽」であることを、ドイツ国営放送が暴露した(„Fukushima-Lüge“ ZDF)。 (1) 日本の公共放送(NHK)はこのような検証番組を作成できるのであろうか。漫画の鼻血に言及する暇があれば、福島原発の危機的状況に関する番組を毎日でも放送すべきであろう。
[1] „Fukushima-Lüge“ ZDF
その日本語版は、You-tube でも鑑賞できる。
http://www.youtube.com/watch?v=-VrJ4DlwyEk
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