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北海道の公共交通政策――自動車ための一元性的政策からの解放と自転車専用車線の建設

20140521 北海道の公共交通政策――自動車ための一元性的政策からの解放と自転車専用車線の建設

(本稿は、「20140514北海道の交通政策――自転車専用車線によるその資源の活用」の改稿版である)。

 北海道では、冬の季節を基準にして生活条件が形成される。西日本が暑い夏を基準にして生活が設計されていることと同様である。交通もその例外ではない。道路の幅も、冬仕様になっている。通常の市街地の道路の幅は2.75、3.00、3.25mである。しかし、北海道では、それより0.5mほど広い場合も多い。なぜであろうか。道路の左側面が、雪置き場になっているからだ。 道路における除雪は、雪そのものを道路から排除するではない。その雪を移動させるだけである。路上の雪は、片側に積み上げられる。雪の多いときでは、3m以上になることもまれではない。雪山が形成される。そのための場所が必要である。道路が通常よりも広くなっている所以である。

  しかし、夏の季節では、広くなった左側が活用されていない。本ブログでは、これを自転車専用車線と活用することを提案する。通常の自転車走行は、現在でも歩道を使用している。法律違反であるが、無くならない。自転車は車道を走行しなければならない。しかし、自家用車との同時走行は、自転車運転手を危険にさらす。この矛盾の解消されるためには、自転車専用車線が認知されねばならない。冬の雪置き場がそのために活用される。できれば、自転車専用車線は、色で識別されねばならない。通常の道路の色とは異なる色、たとえば緑、レンガ色等で区別されるべきである。その際、色だけでなく、敷石等で車線から区別されるべきであろう。さらに、車道ではなく、歩道に改良したうえで、自転車専用車線として活用すべきである。ベルリン等のドイツでは、歩道の一部が自転車専用車線として利用されている。自転車運転手は、自動車に対して恐怖を抱きながら運転しているからだ。

 路面電車運転手、自動車運転者、自転車運転者、歩行者は、それぞれ専用の車線を使用すべきである。走行速度がこの四者において根底的に異なっているからだ。これまでの交通政策は、自動車の走行に一元化されていた。自動車の渋滞を削減することが、交通政策担当者の意識を支配している。まさに、それはイデオロギーでしかない。今後は、多様な交通手段が考慮されるべきであろう。平成25年の道路交通法の改正によって、自転車専用車線の導入は急務になっている。 すでに、道路の幅が拡張される余地のない東京、大阪等の大都市とは異なり、北海道にはその資源が放置されている。北海道の住民はそれを認識すべきである。

 それは、北海道の住民にとって重要であるだけではない。 観光客にとっても、自転車によって都市内を走行することは快適である。北海道の観光資源は、豊かな農水産物だけではない。新鮮な空気である。北海道において、PM2.5(微小粒子状物質)、セシウム137、ストロンチウム90等の放射性物質、そして花粉からほとんど無縁である。もちろん、零ではない。しかし、東京等と比較すれば、空気は相対的に清浄である。福島県等と比較すれば、零とみなしてよいであろう。 また、夏の湿度も欧州並みに低く、体感温度も低い。この資源を有効に活用することが、望まれている。再度、強調しよう。北海道の観光資源は、空気である。空気を切るという人間の原初的欲求が、自転車走行によって充足される。

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