仕事と焦り――研究者と労働者の能力
20110214 「仕事と焦り――研究者と労働者の能力」
焦っていると仕事においてミスを犯し、そしてもう一度やる破目に陥る。そのような日々が連続した場合、仕事量は2倍に増える。仕事はゆっくりやったほうが能率がよい。
しかし、突然割り振られる仕事もある。また、納期そのものを忘却していたり、納期が曖昧なまま、突然催促される場合もある。そのような場合、焦る。通常業務の他に、突然仕事が入ってくることがある。その場合も焦る。焦る。焦る。電話が鳴る。催促である。焦る。焦る。
このような事情は、研究者も労働者も同一である。純粋の研究者などほとんどいない。大学あるいは研究機関に属している研究者が多数である。そこでは、研究以外の労働、たとえば管理労働、書類作りにいそしまなければならない。それを怠ると研究の基盤が破壊される。自然科学研究者は、高額の実験器具を購入しなければ実験ができない。そのためには、購入依頼書を作成しなければならない。また、研究費獲得のための書類、たとえば科研費申請書類は膨大な量になる。数か所の機関に応募する場合、その書類の厚さは数センチに及ぶ。もちろん、獲得できればその苦労は報われるが、すべて却下されればすべて徒労に終わる。
このような仕事に追われ焦る場合、どのようなすればよいであろうか。焦れば、能率は数分の一に陥る。したがって、納期の延長も顧慮すべきである。今日命令された書類は、明日、あるいは深夜ゆったりと行うべきである。1日あるいは3日の延長をお願いする。研究もまた同じである。研究労働という概念もある。
おおらかな気持ちで過ごせば、人生もまたおおらかになる。
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