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夏における高濃度放射性雲の北上――関東ではなく、東北北部、北海道の大気と土壌汚染の可能性

20110620

 夏における高濃度放射性雲の北上――関東ではなく、東北北部、北海道の大気と土壌汚染の可能性

福島第一原子力発電所事故から3か月経過している。これまでの主要な風は、偏西風を除けば、北風であった。西風であれば、放射性物質は海上に流れていく。もちろん、海洋汚染は深刻になるが、さしあたり陸上への影響は少ない。3月及び4月はまだ、北風の影響は強く、放射性物質の多くが、つくばエクスプレス、常磐線に沿って南下した。その影響は神奈川県を経由して、静岡県まで至っている。静岡の茶葉が汚染されていることに象徴されているように、茨城県、千葉県、埼玉県、東京都そして神奈川県を経由して、静岡県までの土壌汚染が拡がっている。12都県、つまり福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉の農産物は、EU(欧州共同体)の検査対象になっている。これらの都県からの欧州への農産物輸出は、放射能検査済の証明書を必要としている。現在、検査体制の不備からその可能性はかなり少ない。輸出不可能が多いであろう。多くの日本人は、欧州に輸出できない農産物を食べるしかない。

それに、静岡県が加わるのは、ほぼ確実であろう。茶葉から1000ベクレル/キロ以上のセシウムが検出されれば、ほぼ確実であろう。それだけ、3月下旬の大気汚染、そしてそれに伴う土壌汚染の程度が憂慮される対象になっているからだ。1

しかし、5月から夏にかけて、偏西風と南風が主流になる。関東平野の汚染ではなく、東北北部、ならびに北海道東部の汚染が憂慮される。南風が強い場合、高濃度汚染雲は福島から三陸海岸を経由して、釧路、根室付近の北海道東部をかすめて、北方領土にかけて流れてゆく。それは、ドイツ気象庁のその拡散予想をみれば、ほぼ想定可能である。もし、偏西風の力が弱い時には、仙台、盛岡、青森という内陸の東北本線上に北上する場合もあろう。それは、北海道南部を経由して、札幌、旭川まで移動するであろう。この地域は、日本の穀倉地帯と同義である。EUの検査対象圏に、12都県だけではなく、岩手、青森、そして北海道が加わる可能性がある。欧州国民は、放射性物質を含有している可能性があるこれらの都県産の食料を摂取しない。しかし、東日本在住者はほぼ毎日、ヨーロッパ国民が食べない食糧を摂取しなければならない。日本の食糧事情、そして日本という国家の存立が問題になる。

1 http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011061890105936.html静岡産茶葉からセシウムの検出

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