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福島原発事故に対する普遍的関心と個人的関心

20110601 東京電力福島第一原子力発電所の事故に対する普遍的関心と個人的関心

 東京電力福島第一原子力発電所の事故に対する国民的関心が高い。それは、以下の二つに分類できる。一つは、日本国民としてあるいは近代人としての普遍的関心である。この関心は、人類に対する犯罪に関する認識を深化させようとする欲求と関連している。たとえば、2001年ニューヨークにおけるテロ事件と同様な関心と類似している。この事件は、一地方に居住している多くの日本人にとって、ほとんど関係がない。アラブ人の組織、アルカイーダとアメリカ合衆国政府との関係が主であり、それが各日本国民の生活に直結しているわけではない。ある意味で対岸の火事を見るような、冷静な対応が可能であった。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故に対しても、多くの国民、とりわけ西日本に居住する国民にとって、これと似た関心を持っているにすぎない

 他方で、東京電力福島第一原子力発電所の事故が収束していない現状から、悲観的態度をとる国民が少数いる。この国民の中には、この事故の普遍的意味、思想史的意味を再吟味しようとする者と、より個人的関心が高いものが存在している。前者は第一の関心に分類されるので、ここでは看過してよいであろう。個人的関心の一つは、内部被曝に関するものである。水、空気、食品から摂取するかもしれないセシウム137、ストロンチウム90、プルトニウム239に対する恐怖である。食品衛生法に関する暫定基準基準値を満たしているかもしれないが、それ以前の基準からすればその基準を超えている放射性物質を摂取する恐怖がある。なにしろ、その基準値は20倍も甘くなっているからだ。[1]

 さらに、小康状態を保っている東京電力福島第一原子力発電所事故であるが、いつ315日の爆発を超える状態になるのか、未だ定かではない。その時は、半径600キロの住民が退避したほうがよい、という可能性を否定できない。

このような二つの種類の関心から、今なお東京電力福島第一原子力発電所に対する情報に対して、国民は過敏になっている。


[1]

1. 食品(牛乳等)における317日以前の放射能基準(203-204ペ―ジ)

セシウム137 10ベクレル/1Kg

ヨウ素131 10ベクレル/1Kg

http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/9241546387_jpn.pdf

2. 食品(牛乳等)における317日以後の暫定的放射能基準

セシウム137 200ベクレル/1Kg

ヨウ素131 300ベクレル/1Kg

20-30倍に基準値を引き上げている)

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r9852000001559v.pdf

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