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ある地方における交通政策

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討論」カテゴリの記事

コメント

 函館は、周りを海と山に囲まれた地形で、函館から他の都市へ出るのは不便であった。高速な特急列車と高速道路によって札幌へ移動するのが便利になり、青函トンネルによって本州と鉄道で結ばれた。今までは、他の都市へ出るのが不便だったからこそ、買い物が函館の中で完結していたが、住民はさらに良い商品を求めて札幌へ出かけるようになった。現在、函館に経済効果をもたらす。という主張のもと道央自動車道が延伸し、北海道新幹線の建設が進められているが、現在の政策では函館から札幌へ便利に移動できるようになるだけである。
 北海道新幹線は要るか要らないかといったら必要である。雪の多い北海道で、冬に車を運転するのは危ないし、大雪の日は物流に遅れがでる。強い暖房を入れることによって環境負荷が多い。現在、東京と北海道を高速で移動できる手段は飛行機のみであり、これは、災害などの有事の際にリスクを伴う。北海道は本州と海を隔てた周縁部という特殊な地理的条件にあって、都市間が離れていて、人口密度も低い。利用客が見込まれるかどうか以前に、特殊な地理的条件の北海道において高速に移動できる鉄道はなくてはならないものである。北海道新幹線は、現在平行在来線をどうするか課題が山積したまま建設を推進していて、受け入れ態勢が遅れている。整備新幹線になって、地方が建設費を払い、利用客の見込まれない並行在来線を運営しなければならないことになった。フル規格新幹線はもっとも速く移動できるが、地域の負担が重くのしかかる。厳しい財政状況の北海道では、フル規格にこだわらずに、ミニ新幹線や、在来線を改良して高速化する方法も検討し、本当に新幹線が必要かどうか深く議論しなければならない。広大な北海道では、在来線でも十分高速化できるのではないか。北海道新幹線は札幌への速達性を重視した結果、函館市は通らず、北斗市に駅ができることとなった。北海道新幹線という名前でありながら、札幌と仙台、東京とを早く結ぶことを意識した路線ということである。これでは北海道の新幹線ではなく、東京、仙台から楽に札幌に行ける新幹線という役割でしかない。北海道全体の格差を解消するのではなく、札幌一極集中をさらに進める要因となりかねない。新函館駅(仮称)から現函館駅までは距離があるが、現在のディーゼル列車では新幹線の時間短縮効果を失ってしまうので、高速な新型車両を導入する必要がある。新幹線にアクセスするために本数も確保する必要がある。新函館駅では新八代方式のような対面乗り換えを可能にし、新函館~函館間を電化して、札幌近郊の快速電車を走らせると良いのではないか。新幹線駅からのアクセスは鉄道が担うべきである。鉄道がアクセスすると、従来の函館駅のターミナルとしての地位が維持できて、中心市街地へ人を呼び込むことができる。
 私は、整備新幹線のもたらす影響について、八戸開業から新青森開業までの動きを調査した。現在開業している、または開業する予定の整備新幹線沿線は、県庁都市などの都市と結んでいて、上手に運営することができれば利用客が見込まれる地域である。一方、北海道新幹線は、札幌との速達性を意識したルートによって沿線の都市との連絡は意識されていない。北海道の在来線は、都市間が離れていて距離が長く、積雪寒冷という特殊な条件にあって、本州の他の平行在来線以上に厳しい経営になることが予想される。
 積雪寒冷な北方都市では、温暖な地域以上に快適に過ごせる都市づくりを行う必要がある。トロントでは、街区全体をアトリウムで覆い、中心街のビルは駅から地下道によって結ばれている。すべての北方都市が、雪や寒さをしのぐように整備できるとは限らない。しかし、寒さに適応し、自然と共存していこうとする試みなら、少ない財政状況や小さな都市でも実現可能であり、他の北方都市では雪を使った冷暖房や地熱による融雪といったことが行われている。函館では寒さをしのいで快適に暮らす工夫が行われていない。函館は、観光地化することにこだわりすぎて、住環境整備が遅れた。人々は安くて広い土地を求めて、どんどん郊外に住んで函館らしくない生活をしようとしている。特殊な地形によってスプロール化しやすい都市で、郊外の出店規制を怠ったことから、郊外に店舗が乱立した。郊外型店舗の乱立によって車社会化が一気に進行した。函館市は市電沿線を守っていくことをしなかったので、どんどん衰退し、市電は荒い運転をする函館の人たちにとって邪魔なものと思われている。市電を人口が増加している郊外まで延伸しようかという話にはなったが、現在の路線の先は道道か国道のため簡単に線路を敷くことができない。また、市電を郊外に延伸することは市が郊外の開発を認めたことになりかねない。函館は地方都市でありながら市街地や商業地区が分散している。昔からの市街地であった駅前大門地区はもはや中心商店街としての魅力を失っている。五稜郭地区ではスーパーが閉店し、百貨店も客足が減少している。
 観光客が訪れるための整備はしてきたが、地域住民が快適に暮らせるまちづくりを怠ってきたため、住むための魅力がなくなってしまっている。このまま新幹線がやってくると、他出者が増加して函館の衰退に拍車がかかるのは目に見えている。

投稿: えへべご | 2010年1月27日 (水) 12時24分

 函館という街の都市交通を考察する上で、私は路面電車を軸に考察したいと思う。私の考えでは、函館市の路面電車の運行は、もっと事業拡大すべきだと考える。これについてを以降で考察をしたい。
 函館の公共交通といえば路面電車が主流であるといえる。市民の日常生活だけにフォーカスすれば話は別だが、『魅力的な観光地』の第1位に輝くほどの観光都市である函館においては、観光客の“足”も大いに踏まえる必要があるといえるだろう。
 まずは、路面電車導入におけるメリットは何かを考察したい。1つ目に、路面交通において、ある程度の定時制を保てることがあげられること。2つ目に、環境にやさしい省エネルギー型の乗り物であること。3つ目に、人の目に付く路面を走ることで、街の“シンボル”としての存在が期待されることがあげられるのではないだろうか。1つ目についてだが、地下鉄やモノレールのように、階段での移動などが必要ないため、バリアフリーな乗り物としても期待できるだろう。バスとの大きな違いは、定時制の確保がより容易である点があげられるだろう。2つ目について、路面電車は電気を動力としている為、排気ガスの発生が無く、また、路面が鉄道である為、走行抵抗の少なさから、文字通り“省エネルギー”走行が可能であることも利点といえるだろう。最後に3つめでは、“都市景観”という観点からも、路面電車の存在が大きいという事が考えられるのである。とりわけ函館市においては、歴史的建造物が観光の売りのひとつでもあり、その歴史的な景観を生かした路面電車の活用が急務であるといえる。
 次に、路面電車における函館市の現状と問題点について考察したい。函館市電は現在、全長が10.9km、駅数26で運営されている。過去数回に及ぶ事業縮小にがあった。(最大時は全長17.8km※昭和34年)終着駅は3つあり、『湯の川』、『谷地頭』、『函館どっく前』である。この3つの駅に共通するのは、市内の観光地とリンクされてあることだ。おそらく観光に来た人にとってはある程度の公共交通を保障できるだろう。しかし、我々在住者からすれば不便極まりないのが現状ではないだろうか。もっとも、路面電車の利用頻度でいえば、観光客の利用頻度は大きな割合を占めるだろう、しかし、街の公共交通としての役割を考えた場合、やはり改善すべきなのだと思う。
 そもそも、なぜ路線の縮小が起きてしまったのか、という疑問に対しては、やはりマイカーブームがあげられるだろう。マイカーブームと共に、利用者数の減少や、自動車数の急激な増加がおき、一般道にレールをひき、採算の取れない路面電車を廃止する事で路面の確保をしようという流れである。その流れによって事業縮小を余儀なくされた函館市電であるが、現在ではエコブームなどにより、公共交通の充実が必要だという流れが生まれつつある。だからといってこうした中で、すぐに路線を増やすとはいかないだろうが、検討の余地はあるだろう。
 韓国・ソウル市における地下鉄網のような、“どこに行くにも乗る”といった感覚で利用できるようになれば、自然と利用客は増え、運賃も下がる。運賃が下がるとさらに利用客が増加する。といった相乗効果が期待できるだろう。
また、“都市景観”としての路面電車を考察した場合、函館市において現在の取り組みはマッチングできているかを考えたい。函館市は現在、“復元チンチン電車・ハイカラ號”として、大正時代の電車を復刻したものを運行させているが、実際にこの電車を利用するために乗車するかといえばそうでもないだろう。そう考えると、実用性という面ではあまり期待できないが、景観としては機能していると考えられる。例えば路面電車におけるユニークな取り組みとして、スウェーデンでは“カフェトラム”というものが運行されている。これは、車内にまるでカフェのような装飾が施され、そのままお茶が出来るというものだ、こういった“実用性”を兼ねたものであれば、自然と客足ものびていくのではないだろうか。勿論、都市景観としても“お洒落”なイメージは十分与えられると考える。
 以上を踏まえ、やはり函館という立地において、他の都市をモデルとした考察は容易ではない事が言えるだろう。路面電車を“観光路線”として運行している地域もあれば、“実用路線”としての活用を図る都市もある。また、富山市のように“環境路線”として成功した例もあった。しかし、函館市においては、そのどれとも取れない環境になってしまっているのが現状ではないだろうか。ここで、やはり函館市にも独自の方針で路線運営を図る必要があるのだろう。しかし、それは容易なことではないのだ。また、タクシーの台数も物凄く多く、バスの路線も複雑になっている。今のような状態だと、都市交通昨日はあまり機能できていないと考えるのが筋ではないだろうか。その一方で、路面電車は現在、高密度運行をしており、時刻表を見なくても気軽に利用できるのが大きなメリットとしてあげられるのだが、その利点に加えて、さらに路線の充実を図った場合、さらに便利な路面電車として、都市の交通を彩ってくれるだろう。

投稿: エイドリアン | 2010年1月27日 (水) 10時23分

私は、今住んでいる函館について、台北や長崎といった、他のアジアの都市と比較しながら、偉そうに語らせてもらおうと思う。
まず台北についてだが、ここでの交通の基本はスクーター(ほとんどが原付)という点である。それは、自動車で混雑する街中や、そこを出れば細く曲がりくねった道しかないという状況から、人々が選び出した手段である。警察も、パトカーと同じ比率で、白バイとも言えない白スクーターを採用しているほどである。
そしてその結果、時間帯によってはメインストリートやサイドストリートに関係なく、大渋滞、大混雑を引き起こしていた。
そこで採用されたのがMRTである。これは、いわゆる地下鉄を「含む」線路網と考えてもらって、間違いはない。というのも、台北の街中を走る路線は二つの地下鉄と、一つのモノレールによって構成されているからだ。
料金は、区間最大で50元。たいていのところまでは、20元から始まり30元までで移動できる。これが高いのか安いのか、日本の金銭感覚では何とも言えないが、老若男女、それにさまざまな服格好をした人が利用しているところをみると、おそらく良心的な価格なのだろう。これが台北の街の各所をつなぐようにできており、また各駅の地下街の広さを考えれば、どこへ行くにもMRTは有効な交通手段となっていることに、間違いはない。
しかし、もとより人口密度が高いのか、時間帯によっては100%に近い乗車率を誇るMRTの上では、いまだに交通渋滞が発生している現状がある。こういった場合、新しい方法を作り出すよりも、中国(ナンバープレート分け)のような既存の交通手段に、少し規制をかける必要があるのではないかと私は思った。これは、交通渋滞云々以上に、環境問題の観点からも、実施の必要があると思った。
次に長崎についてだが、私の地元九州の中でもとりわけ面倒な交通問題を抱える県である。県事態が多数の島によって構成されていたり、街中は本当にメインストリート以外は坂道(しかも半端な斜度ではない)が占めていたりする。しかも街自体が、日本でも古くから交易で栄えた町とあって、容易に取り壊せない建物が「乱立」しているのが現状である。
坂道が多く、手出しできない建物が多数ある、これによって起こる問題というのが、道路の拡充困難、または新道の製作不能という事態である。おかげで、変に入り組んでいたり、複雑すぎて車線を見失うような難所が次々と訪れる。前回、近くの件で国体が行われた時の話だが、長崎で泊っていた北海道の選手が「60キロ(時速)で走れば、一時間で60キロ走れるだろう」などと愚かな考えのもと、ギリギリで会場へ到着する羽目になったという話もある。まあ、これは極端な話だが、ここも台北同様、車に代わる交通手段が必要とされる。そして長崎が力を入れたのが、路面電車である。これまた長崎市を大きくカバーし、料金は120円で統一されている。これは全国の路面電車の中でも最安である。当然市からの補助金も入っているのだが、それに見合うだけの市民の利用がある。また路面電車であれば、観光客も利用しやすい。
突然だが、線路を走る物というのは、急激なアップダウンには弱い。つまりこの路面電車も長崎の凶悪な坂道を相手にすると、多少分が悪い。そこで、長崎の路面電車には路線バスとの乗り継ぎが存在する。つまり、路面電車街(メイン)から少し離れた場所に行くときは、バスがカバーするというわけだ。こうして、一つの街の中で既存の交通手段同士がつながりを持つ(持たせる)というのは重要なことだと私は考える。長崎の問題としては、最初にも少しふれた道路の車線である。ただでさえ、交差点を曲がればどこに入ればいいのかわからないほど複雑なのに、さらに路面電車も走るときた、お陰で道路上は混迷を極めている。これ以上の拡充が厳しいとしても、一度整理整頓が必要だと思われる。せっかくのスムーズな交通も、交差点に差し掛かるたびに路面電車から、「クラクション」を鳴らされるようでは、台無しである。
さて、ここで函館の交通についてだが、一つ私の都市選びに問題がある。
台北市の面積は270万平方キロメートル、長崎は400万平方キロメートル。それに比して函館市は670平方キロメートルを誇る。ここまでサイズが違うと、一概に同じことは言えなくなってくる。たとえば、函館市全体をカバーできるようなMRTの構築などは、金と時間がかかるだけで、おそらく功を奏す事はないだろう。ぱっと見れば、函館には充実のバス網があり湯の川、五稜郭、函館駅を結ぶように路面電車も通っている。しかし、風情ある路面電車の窓から見える景色は、これまた風情あるシャッター街ときている。つまり既存の交通手段が、実生活と密着していないのではないかと私は思う。現に、大沼新道や産業道路側では素晴らしいにぎわいを見せている。しかしその賑わいも、全国チェーンをはじめとする「大手」によるものである。つまり地元色というものが、急激に失われている印象を受ける。これに関しては、市の都市設計あ間違っているのではないかと私は思う。店があり、人がいるから道路を引くのではなく、道路があってこそ、人が集まり、それによって店が栄えるのだと私は考える。先の二例では、人々の中心、町の中心、交通の路線とが合致している。それに比して函館はどうだろうか。丸井今井の様にとまでは言わないが、道路を造り、企業を誘致するだけではいつか息切れを起こす。そうなった時に大切なのは、地元(地域)力ではないだろうか。ならば息絶える前に、それを生かすような交通を、函館は作るべきだと私は思う。

投稿: 上白沢 | 2010年1月27日 (水) 07時25分

 函館市の路面電車についての比較検討
 
 函館市の路面電車の問題点はまずその料金設定にある。熊本市と比較すると、熊本市は2007年6月に熊本市議会において熊本市電均一運賃制を条例によって可決し、どれだけ乗っても150円という料金設定がなされているのに対し、函館市は距離によって200円から250円とその差は顕著である。熊本市の均一料金制度は同年10月に導入され、翌年3月までの乗客者数は、導入前の時期と比べ5.3%増、収益は約5億3500万円、定期券の販売枚数は前年同期比約25%増と優れた効果があることを示した。一方、函館市の料金も「函館市電車料金条例」に定められているが、この規定が最後に変更された平成20年3月31日時点で乗車料金の変更はない。この2市における市電の経営は共に地方公営企業の市交通局であるが、1月20日付けの北海道新聞函館市版朝刊において函館市電の民営化が視野に入れて検討されているという内容の記事が掲載されるなど、函館市電の経営は厳しい状態である。しかし、民営化のは存続の一つの手段であるが、公共交通機関としての市電において利益重視の民間経営は好ましくないと考えられ、熊本市の料金制度にならうなど公営のままのさらねる経営努力が求められる。
 次に、熊本市が合併によって2012年に政令指定都市となる予定がある一方、函館市は平成12年に約30万人であった人口を年々減らしている状態である。「路面電車は概ね人口30万人以上の都市に整備され、公共交通機関として活用されている。...人口50万人以上の都市の路面電車は、都心部は地下、郊外部は地上の専用軌道」1このように、人口増加、減少ともに路面電車の公共交通機関としてのあり方は問われるのである。人口増加の場合、人口増加や都市圏が拡大することによって交通渋滞などが生じる可能瀬が高くなり、路面電車による輸送能力不足もさることながら、渋滞解消のために地下鉄を新しい公共交通機関とすることが大都市では多い。人口減少の場合、採算が合わなくなるという問題が発生し、公共交通機関としての必要性が問われてくる。ただし、人口減少地域は高齢化が同時に進んでいるケースが多く、利用しやすい公共交通機関としての市電の必要性は大きく低下しないことが考えられる。
 また、チューリッヒにおいては市民投票で議会に対し市民が路面電車の存続という意志を示したことが2度あった。他方、熊本の路面電車存続の決定は市や都道府県レベルの決定を住民が受けるというもので、そこには政治システムの違いがある。日本におけるレファレンダムは憲法改正の場合の国民投票、地方自治特別法の制定についての住民投票と重要な決定の際にしか行われない。また、法的な効力は大きく劣るが自治体内でのルールを定めることができる条例は、出席議員の過半数による賛成にて可決される。したがって、日本の政治システムにおいては住民が直接意思を表示する機会は多く保障されていないため、例えば函館市において市電の民営化や存続が問われた時は住民運動に頼るほかないだろう。
 最後に、現在の低床路面電車の原型はグルノーブル型と呼ばれるものであり、それはすべての人が利用できるという理念の下で1987年にグルノーブルで開発された世界初のノンステップ路面電車車両である。これはバリアフリーの観点から世界的に広く採用され、熊本市電が1997年にドイツから日本初導入したほか、函館市では2002に部分低床車が導入された。函館を含む日本と海外の公共交通を比較して、人権(交通権)という概念を交通に適応すると言う考えは海外由来のものである。例えばイギリスでは1995年の「障害者差別禁止法」アメリカでも1990年に「障害を持つアメリカ人法」にて公共交通のバリアフリー化が義務づけられたが、日本においては2000年の「交通バリアフリー法」にてようやく海外と同様の措置がとられた。こうした視点の弱さは、日本の公共交通のあり方を限定してきたと言える。これからは法律だけではなく地域の条例などでも交通に関する規定をつくるなど、地域ごとに公共交通のあり方を模索していくべきであり、それが交通における公共性の新しい捉え方である。

投稿: Y・O | 2010年1月27日 (水) 03時43分

今回、「函館市の交通」というテーマで函館市の交通問題について自分なりの考えを述べていきたいと思う。はじめに、函館市の現状と交通環境の状況について述べていきたいと思う。函館市は人口が道内では旭川市についで、第3の人口の数を有し、主な産業は漁業と観光である。最近では、行業と観光都市としての魅力を向上するために新たな取り組みを行っている。また、主な交通は函館バスが運営するバス、函館市交通局が運営する路面電車が市民および観光客が主に利用する公共交通機関でその他の交通手段は自家用車か、タクシーなどである。また、定期的に観光用のバスなども運営されている。これらを踏まえたうえで今回は市内における交通問題について述べていきたいと思う。一つ目、交通渋滞が多い。やはり、人口が多いため自動車所持者も自ずと多くなるのは確かであるが、道路の狭いところや市の中心地(五稜郭)などになると交通渋滞になる場所もある。また雪が降った日はそれによりでさらに交通渋滞になってしまい、バスなどは予定到着時刻よりも10分運行が遅れてしまうことも珍しくはない。次に、バスの運行路線または運行本数がかたよっていることである。地域によって本数が偏っているため、次の時刻が1時間後であったり、ほとんどバスが通らない地域などもあるため不便である。また、路面電車に関してはまず、路線が少なく範囲が狭い。路線が2系統に分かれてはいるが、十字街から谷地頭と函館どっく前に分かれているだけなのでほとんど1路線しか通っていないといってもよい。そのためバスや路面電車の利用者というのは少ない傾向にあるのも問題であろう。3つ目はドライバーの運転マナーが悪いということである。特に一般自動車はマナーが悪く、平気で信号無視をする人も少なくはない。シートベルトの着用者も少なく、着用していれば事故で死なずに助かっただろうというケースもある。そして4つ目は道路整備がされていない。道路によっては道が狭く、信号が設置されていない地域があるところもある。また、雪が積もると急激に道路の状態が悪化し、交通渋滞につながる可能性もある。これらが今、一番改正すべき問題だと思う。では、具体的にどうしていけばいいのか。やはり、まちづくりを中心とした交通環境をつくる必要がある。函館市の観光都市としての魅力をそこなわぬように観光客や市民が快適に移動できるように改善していかなければならない。そのためにまずは、交通渋滞を緩和させていく必要がある。交通渋滞を緩和させていくために、まずは道路整備を行っていくべきである。狭い道路は自動車がスムーズに移動できるように整備し、信号を設置し交通事故の改善につなげることもできる。また、積雪による交通渋滞への対策としては主要道路を中心にロードヒーティングを設置していくことも必要である。次に、自動車利用者よりも公共交通利用者を増やすために、バスや路面電車などの公共交通機関の大幅な改善とサービス水準の向上が必要となる。バスは運行路線を増加させ、さらには運行本数が極端に少ない路線は本数を増やす必要がある。また、交通マナーの改善のために警察の協力による道路の巡回も必要な点である。また、市内を公共交通中心にするためにLRTを導入するべきだとも考える。フランスの都市パリではすでに導入しており、利点としては交通事故の緩和や身障者や高齢者でも利用できるようバリアフリー化が進み、環境面でも配慮されクリーンな乗り物されている。パリでは街の空間を人と電車の空間として開放し、街のシンボルとなっている。LRTはパリだけでなく世界中で導入が進められている近代的な乗り物である。しかし、LRTを函館市で導入するには様々な問題があると考える。まず、LRT専用の道路を設置するためそれに必要なスペースの確保である。函館市は自動車中心の交通なので逆に交通渋滞を招く可能性もある。また、多額の資金を必要とし、函館市の街の地形的にLRTが見合うかも不安要素であるためLRTの導入については十分な検討が必要である。また、札幌市が行っているコミュニティサイクルの導入も考えるべきだ。札幌市は函館市に比べて人口も多い都市であるが、自動車への依存度を減らし、環境面でも配慮され、健康面でもいいので札幌市では駅周辺や街の至る所に貸出場所(エコポート)を設置している。また、快適な街づくりとしてはカナダのトロントのような新しい公共性も必要だと思う。トロントは雪国として新しい公共性を内部空間として示している。都市の中心全体を建物にすることで、冬の寒さをしのぐ工夫をしている。これにより雪が降り、たとえ吹雪だったとしても内部空間なので快適に暮らせる。トロントのような街づくりは日本で実現するには厳しいがこのように同じ雪の降る街としてなにかそれに対する街づくりは必要だと思う。色々な都市の利点や政策について述べてきたが、やはり現状の交通環境の改善が優先的だろうと考える。今後函館市が観光都市として観光客や街の人々が快適に移動できる交通環境が課題となるだろう。

投稿: ぬーぼ | 2010年1月27日 (水) 02時10分

私は、沖縄県から来て2年弱がたちます。函館駅を出てまず目についたのが路面電車です。レトロな雰囲気と、駅や温泉街に直結している路面電車は、北海道を代表する活気に溢れた町にやってきたと感じたのは記憶に新しいです。しかし、いざ活用してみると、意外と路線が少ないと思いました。こと、僕の通う大学からは不便であると感じます。美原などの市街地や函館空港方面には通っていなく、主に温泉街や市民体育館を中心に通っているからでしょう。市民の足にしても、少々使い勝手が悪いのではないかと疑問に思いました。
 私の出身地の沖縄県那覇市は7年前にモノレールが完成し、観光客にとっても、市民にとっても非常に交通の便が良くなりました。外形も那覇市の街になじんで、車内の音楽や、駅のマークも沖縄独特の良い雰囲気にまとまっています。路線は那覇市内しかありませんが、観光地や市街地、空港にも一本でつながっているので単純で使い勝手も良く、観光客や市民の足にも非常に役に立っています。通学・通勤・観光など、さまざまな用途に利用できる沖縄の足として、市内の背骨のような大きな存在として際立っています。
 函館の路面電車も町の同化には、那覇市のモノレールと似ているところをおぼえましたが、交通の利を考えると若干眼おとりする感じがありました。もうすこし、路線の幅を広げるなどの対策を行えば、さらに魅力的な街になると思います。
 また、路面電車だけではなく、そのほかの交通も気になりました。また那覇市を引用しますが、バスの本数の少なさ、路線の少なさに驚きました。函館に来てこんなにもバスを利用しないとは、那覇市で育ってきたわつぃにとっては少々不便に思いました。一本のがせば1時間弱は次のバスが来ないのは、雪の中で待つにはとても耐えられませんでした。また、路面電車とのアクセスも悪く停留所を降りてもバス停まで歩くにも不便を感じました。本数や、路線の数を増やしてもよいのではないかと思いますが、雪国では路面の凍結や積雪などの理由で交通に支障が出るので、本数などを増やすには難しい問題かもしれません。夏の間でも本数・路線を増やすなどの対策は立てられると思います。
 バスや、路面電車に限らず他の交通手段はないのでしょうか。交通量も多く、さらに路面電車も通っている函館に適した乗り物を考えてみました。
 チリの首都のリマの主要な交通手段を紹介してみます。タクシーがその都市のもっとも多い交通手段ですが、モトタクシーというバイクサイズのタクシーがあります。交通量が多い中でも小さい車体は難なく通れます。これによって、バスや、路面電車の妨害もせずに走行することが可能です。さらに燃料と整備も通常の4輪自動車と比べるとさほど手間もかからないので、タクシーよりも安い値段設定で運航できることが可能かと思われます。チリでは、治安の悪さや、交通マナーの悪さで、タクシーやモトタクシーの運航は日本のそれに比べると、非常に便が悪いことが挙げられます。この点も考慮すると、函館は治安もある程度良く、交通マナーは、日本国内で考えると少々悪い数値であるが、チリと比べると断然よいので、このモトタクシーの導入は画期的であるかと私は考えます。これは、リマ市内での死亡者数の数がひと月100人弱、北海道は20人程度という数字から言えます。
 しかし、それも冬の期間だと、馬力のない車体の小さいモトタクシーは雪道の走行は非常に危険で困難であるかもしれません。雪道での交通手段はやはり頭を悩ませるものがあるとひしひしと感じました。
 雪国と、函館の街に同化できる、ということを考えると、いま運航している函館路面電車はまだ妥当な交通手段であると考えられます。那覇市のモノレールのように路面電車が函館の背骨となるには、今の現状をみるともう少し先の話になるのかと思います。函館市の政治、予算も考えるとさらに難しいと思います。民営化や、市民の動きによって変化はしていくと思います。最終的には何よりも、市民一人一人が、函館市を愛するということが重要であるかと私は思います。

投稿: 沖縄出身 | 2010年1月26日 (火) 23時24分

函館市の都市交通-批判と改善点-       はじめに、函館市の交通の批判と改善点を記述する前に、函館市の公共交通機関について軽くふれておく。函館市の主な交通機関には、航空、船舶、鉄道、市電(路面電車)、路線バス、自動車などが挙げられる。都市としての交通としては、ひととおりの交通機関が揃っているといえるだろう。空港は函館空港、鉄道はJR北海道が運営しており、路線バスについても民間会社だが函館バスが運営をし、船舶にかんしても、国土交通省が指定する重要湾港の1つである函館港が存在している。以降では、都市内の交通ということで、路線バスと市電に焦点を当てて考察を進めていきたいと思う。
 まず、函館市の都市交通において不便であると思われるところを挙げると、バスの運行状況の悪さが挙げられる。運行状況の悪さといってもいろいろあるが、運行経路の複雑さが函館に当てはまると思う。この問題は、函館のみならず、於いては東京などの大都市にも多く内包される問題だと思われ、日本の都市全体で見られる現象といえる。日本のバスの場合、システム上、バスの正面上部に書いてある地名もしくは建物名が書いてあるが、それ以外の地名が書いていないので、だいたいどの辺りにいくかは想像できても、実際自分が行きたい場所を通過するか否かまでは分からない。土地勘がある人間でなければ、どの辺りに向かうバスであるかすらわからないし、具体的な経路を知りたければ、バス会社のHPを見るか、電話等で問い合わせるしかない。これはごみごみとした大都市圏ではより顕著となる。これに対して、ブラジルのクリチバ市の例を挙げると、クリチバ市においてはバスを機能別、用途別に色で識別しており、行き先を利用者に分かりやすく告知することに成功している。また都市計画段階からバスを公共交通機関として利用することを考えていたので、バス専用レーンの設置をし、一般車両との兼ね合いによる渋滞を防いでいる。それ以外にも放射線状にまっすぐバスを走らせることで、複雑さを回避し、単純で分かりやすい、利用しやすいバスの運用に成功している。これらの工夫を函館市において活用することを考えた場合、まずバス専用レーンの設置が難しいことが挙げられる。北海道という広い土地という観点のみを見れば不可能ではないかもしれないが、函館市の財政上の問題を考えると難しいといえる。そもそもバス専用レーンを考える場合は、クリチバ市のように町が発展する前の都市計画の段階で考慮していなければ、建物の建設などによって専用レーン目的の土地が回収できないという恐れがあるからである。次に放射線状に走らせ、複雑な経路を回避するという手法だが、こちらはおそらくそのままでは使うことはできない。だが、無理に放射線状にしなければいいということを考えると、経路を単純化すると考えれば、使えないことはない。大きい通りをまっすぐ進み、函館市全体を広くカバーできるような分かりやすい経路にするだけで、特に予算を使う必要がないからだ。分かりやすい経路のバスはいままでバスを敬遠していた人々の利用を促し、またそのことによってバス会社の利益は向上し、運行本数の増加につながると考えられる。ただ全体を浅く広くカバーすることにも若干問題があり、それは広くカバーしすぎることによる細かい行き来が困難になるということである。この点を解決するための案として札幌市が計画しているコミュニティサイクルを例に挙げる。コミュニティサイクルとは自転車を用いた新しい公共交通システムのことで、一定間隔に貸出場所を設けて、自由に不特定多数の人と自転車を共有するというものだ。これによって他の交通機関と連動し、公共交通機関利用推進やCO2削減などのエコにつなげていくことができる。このコミュニティサイクルを函館にも導入することで、バスとの連携による相乗効果が大いに期待できる。また経済的にコミュニティサイクルを導入することへの問題を考えた場合も、廃棄自転車や放置自転車の活用などを考えれば使用する財源は限りなく小さくできる。
 第二に市電(路面電車)の使いづらさが挙げられる。運行本数がその速度故少なく、だいたい一時間半に一本という具合となっている。函館の市電は、他のベルギーやスイスのチューリッヒなどヨーロッパにおいて公共交通優先という政策によって存続されているトラムやトロリーバスと比べてみても、観光客向けの一種の観光資源としての役割が大きく、市民もお祭りなどの行事などがある以外はあまり活用していないのが現状である。観光と漁業が主産業である函館であるから、このことはしょうがないのかもしれないが、実際街に行くと市電の停留所が道路の中央に大きく幅をとり、一般車両の邪魔になっている。もういっそ修道院や赤レンガ倉庫などがある観光客に人気な元町の方面にだけ、市電を設置し、他の部分の路線を廃止した方が、他の交通機関にとっても、スムーズな交通が行えるのではないかと考える。

投稿: 明鏡止水 | 2010年1月26日 (火) 17時09分

カフェぽこ
 函館市の主な公共交通は、バス・路面電車の二つである。路面電車は函館市のシンボルともいえる存在であり、市民の足として活躍している。
 函館のバス路線網は、函館特有の扇形の地形状に繁華街が分散していることと、長年にわたり函館市交通局と函館バスの2事業者がエリアを棲み分けて路線展開を行っていたことにより、非常にわかりづらいものであった。また、平成5年前後に函館市交通局が市電廃止路線継承と経営健全化を目的に大幅な路線改正を行ったのも、複雑さに輪をかける要因となった。路線が複雑でありわかりにくいという、利用客に優しくない交通であったため、経営難に陥る結果となった。しかし、2000年から始まった函館市交通局バス事業の函館バス移管により、2003年春にはバス事業が一元化された。経営という観点では一旦難を逃れたが、乗客数の増加を図るためにも利用しやすい路線網がつくられることが課題である。また、函館市のバスは、終発時刻が非常に早いという問題が存在する。「北浜~港~七重浜方面」「国道昭和~桔梗方面」「東山・山の手方面」「香雪園・滝沢町」「湯川団地・旭岡団地」「根崎~銭亀沢方面」は21時を過ぎると帰ることができない地域である。銭亀沢方面を除けば、比較的人口の多いエリアであり、交通機関的には冷遇されているといえる。最終が22時以降の路線は僅かに二本。人口30万都市圏にしては住民にやさしくない。こういった住民の足となるには不十分である形のため、乗客数の低下を招くのではないか。
 路面電車については、廃止された「函館駅前~ガス会社~五稜郭公園」「ガス会社~五稜郭駅」「松風町~宝来町」を含めると最盛期に20kmちかい路線をもっていたが、市内人口のスプロール化やモータリゼーションの進行により順次縮小され、現在は「湯の川~十字街~谷地頭」「十字街~どっく前」の10.9kmとなっている。観光スポットをことごとくはしる「箱館ハイカラ号」(4~10月運行)が人気である。私が調べたローマも観光地が多く、観光地に容易にアクセスできるように交通網が形成されていた。「箱館ハイカラ号」だけの運行では、観光地アクセスにまだまだ不十分であるが、こういった取り組みは重要であり、バスにおいても適用するなど、さらなる拡大が必要なのではないか。
電車・バスは、ハイヤー・タクシーや自家用車、自転車など、他の交通手段との関係において、市場原理に基づく競争関係におかれている。近年、電車・バスの衰退の原因は、モータリゼーションの進展や市街地の拡大と人口の移動、迅速性と定時制を図るためのバスレーン・バスベイの設置や効率的な路線網の形成を図るための都市計画道路の計画的整備など、バスの走行環境の改善の遅れが指摘されている。これらの問題点による事業の衰退は、バス・電車が他の交通手段と比べて商品としての魅力低下に他ならない。公共交通の魅力向上を図ることがいま函館市に求められていることである。
「魅力」を「利用しやすさ」におきかえて考え、札幌の交通と比較すると、札幌は函館に比べバリアフリー化が進んでおり、高齢者や障害者に利用しやすい環境となっている。地下鉄においては、女性・子供専用車両の導入や、ICを導入したSAPICA、可動式ホームなど、利便性・安全性にも配慮されている。それをふまえてみると、高齢者が多い函館にとってバリアフリーの進んでいない状況や、その他利便性においても利用しやすい環境とはいえないであろう。
函館市は周知の通り雪国である。しかしながら、現在交通を雪国に対応させる形をとっていない。カナダ・トロントでは地下鉄や路面電車を重視したり、寒くても家からでられる環境を整備している。函館に地下鉄を作るというのは無理があるかもしれないが地下街を建設したり、路面電車主体の交通にするなど、雪国にマッチした街づくりをしていくべきではないか。
函館市の公共交通は経営難という状況におかれていることを認識しなくてはいけない。その状況を改善するためにも、バス専用・優先レーンを拡大し、モータリゼーションを抑制する公共交通優先策を進めるほか、雪国にマッチした街づくり、バリアフリー化の促進、お得かつ利用しやすい乗車券の導入など、利用者のニーズに応え得る、望ましい公共交通を確立していかなければいけないのではないかと思った。

投稿: カフェぽこ | 2010年1月26日 (火) 15時59分

 函館市の交通機関は大きく分けて、市内では主に自動車・バス・路面電車が使われ、市外へ出る際には、船舶・鉄道・飛行機などがある。そこで、函館の交通の問題点と改善点を、国内外の都市の交通との比較を中心にして考察する。
 まず、インドのコルカタ(旧カルカッタ)の交通と比較してみる。コルカタでは、地元市民の主な移動手段が「リキシャ」と呼ばれるリンタクの一種である。リキシャは市内に約6000台以上あり、交通渋滞の一番の原因になっていると言われている。そうした中でも、リキシャは地元市民に受け入れられている。理由としては、他の公共交通(バス、路面電車、地下鉄)に比べると料金が交渉性で安く、人が歩ける場所ならどこでも進むことができるだけの機動性があるということがあげられる。こういった点から函館の交通を見てみると、一般に路面電車が通らない場所はバスが通っており、不自由なく思われる。しかし、各方面へバスはおよそ一時間に二本走っていればよい方で、五分間隔で運行している路面電車と比較すれば、利便性に大きな問題がある。また、函館市内にはタクシーが非常に多く、利便性・機動性に富んでいるが、料金が他の公共交通機関を考えると数倍にもなるので、そこがデメリットとなってしまう。路面電車の通っていない場所への延伸が理想的だが、バスの運行本数を、路面電車が通っているところを減らし、通っていない部分で増やしたりするなどの調整が必要ではないだろうか。
 次に、シンガポールの交通と比較する。シンガポールでは、地元の人のタクシー利用が多く、デパートやショッピングセンターのタクシー乗り場は乗客の長い列ができる。料金は約200円で固定されていて、GDPが日本より高い点を考慮すると、日本よりもはるかにタクシー料金が安いことがわかる。また、函館はタクシー利用が多く、駐車場所を無視するなどの交通マナーの悪さもあって、渋滞や事故の原因につながりやすい。しかし、シンガポールではタクシーが主要交通手段でありながら、交通渋滞が起こりづらい。なぜなら、シンガポール市内ではタクシー乗り場以外からの乗車はできないことになっているからだ。(郊外の住宅地周辺からは流しのタクシーを捕まえられる)函館のタクシー利用の改善点としては、電話でタクシーを呼ぶほかに、市内でのタクシー利用が頻繁に行われる場を調査し、それら数か所にタクシー乗り場を作ってタクシー乗り場のみの利用にすればいいのではと考える。シンガポールのように流しのタクシーの利用を郊外へ限定することができれば、交通が回復するはずである。
 最後に京都市の交通、とりわけ電車の比較をする。京都市では路面電車が1978年で全廃しており、主な移動手段が市バスと地下鉄の二種類となった。京都市の地下鉄と函館市の路面電車は、運賃を比較すると、ほぼ同じ金額である。だが、決定的に京都市の地下鉄の大きな特徴に、「ICカード」の導入がある。このカードはクレジットカードのように後払い方式を採用しており、クレジットカード特有の問題点(使い過ぎなど)も挙げられるが、何よりこのカードによって加盟店で提示によるサービスを受けたり、飲食やショッピングの支払いにも利用可能であることがメリットだろう。また、この特徴は京都だけでなく大阪などでも加盟店があれば使用でき、画期的な開発と言える。函館にも市電・バス両方に利用できるカードが使われているが、加盟店がなく、あくまで市電・バスに限定された閉鎖的なカードである。このように、交通とショッピングを結びつけるカードがあれば、市民の購買力を高め、その手段としての交通が一層発達するのではないかと考える。
 以上を踏まえると、函館の各種交通機関には様々な問題点があることがわかる。それぞれの交通に対して指摘した点についての改善点を、各段落の最後に述べてきたが、これらは財源が今以上に確保されていないとできない、といった指摘内容ではない。市民が必要としている交通の場を調査し、円滑な交通になるよう心がけることが重要である。

投稿: 安全第一 | 2010年1月26日 (火) 02時43分

 函館の交通の良い点と悪い点、そして改善点について考察したいと思う。まず良い点としては、市電が走っていることや、道路が広いことが挙げられる。市電は交通手段としてとても優れており、まだ台数は少ないが「らっくる号」などの超低床式路面電車も走っており、バリアフリーの面から考えても優れている。道路の広さは、交通渋滞の緩和の面で役割を果たしている。逆に、悪い点としては、公共交通機関の利用のしにくさや、車の運転マナーの悪さが挙げられる。先ほど良い点で市電が走っていることを挙げた。確かに、市電が走っている線路沿いの人や電停まで家が近い人は便利である。しかし、市電の電停から遠いところに家がある人は利用するために電停まで行くので一苦労である。電停前で止まるバスは私見たことがないし、駐輪場も見たことがない。駐輪場がないため、電停の近くの店の前に止めている自転車をよく見かけるが、台数が増えると歩道を遮ってしまう。また、冬場は自転車も使えないので、市電を利用するには徒歩で電停まで行くしかない。その他の交通機関として、バス、電車が挙げられるが、いずれも本数が少ない。バスは路線が多く、市民としてはどのバスがどこに止まるのかをすべて把握している人はいないであろう。となると、市民の足になってくるのが車なわけであるが、運転マナーが悪い。私も車をよく利用するが、函館の運転マナーの悪さには驚いた。法定速度で走ると煽られ、初心者マークをつけていても追い越し・割り込みは平気でしてくる。また、マナーの悪さ以外にも、冬になると路面凍結して危険である。函館はあまり雪が積もらないが、一気に積もったときには除雪車が間に合わなく、道路が狭く道は凸凹になってしまう。このようにどちらかというと悪い点が目立つ函館の交通であるが、改善点はあると思う。
まず第一に、バス交通を充実させることがある。ブラジルのクリチバ市はバス交通が優れているということで有名である。バス専用道路を設け、バスの本数は多く、バス停をチューブ型にして少し高い位置に作ることにより、運賃収集がスムーズになるとともにバリアフリーを実現した。また、バスを色分けすることで、どのバスがどの路線を走っているか市民の目から見ても明確になった。しかし、一番注目することは、バス会社の運転距離に応じた収入である。クリチバ市では、運賃収入は、都市交通局に一度集められた後、運行距離に応じて各事業者に配分される。通常赤字路線が発生すると、バス会社は運行本数を削減や撤退を行うが、それが利便性の低下、利用客の減少の悪循環を引き起こす。運行距離に応じて収入を得る場合、たとえ乗客が少なくても高頻度での運行が可能となり、それが利用者の利便性を高める。このシステムは可能であれば導入するべきである。
 第二に、自転車の利用である。札幌ではコミュニティサイクルの実験が去年行われた。コミュニティサイクルとは、歩道など公共空間を利用して、街のいたるところに自転車の貸出場所(エコポート)を配置し、事前登録をすれば誰でも低料金で自由に利用することができる。海外では広く普及しており、環境対策のひとつとして日本でも今後の発展が期待されている。函館で車がない人の主な交通手段は自転車であると考える。函館は土地がたくさんあるため、エコポートは設置しやすいのではないだろうか。エコポートを電停の周辺や、電停から遠い位置に設置することで、公共交通との乗り換えがスムーズになる。もちろん、雨の日や冬の期間は利用しにくい欠点もあるが、実現すれば公共交通とコミュニティサイクルの連携による公共交通の利用促進にもつながると考える。
 第三に、市電の活性化である。現在函館市では市電の料金は乗車距離に応じた「対キロ区間制」である。一方熊本市の市電は一律で150円になっている。こちらの方が気軽に利用しやすいし、それにより運賃の収集もしやすくなる。また、市電の運営も市の交通局ではなく、バス会社に委託するか第三セクターという形で運営するのも一つの手段であると思う。民間に委託することにより、サービスの充実化や市の予算削減といったメリットが出てくる。さらに、市電と同時にバスの運営することにより、公共交通の乗り換えがスムーズになる。これに先ほど述べたコミュニティサイクルも併用すれば、自動車から公共交通への転換、CO2排出量の削減、遠くに足を運ぶことで経済の活性化などの効果が期待できる。このように改善点を述べたが、問題はたくさんあり、いずれも導入するのは難しい。しかし、世界や日本各地の交通に目を向け、各都市の交通の良い点を導入していこうと考えることこそが大切であると考える。

投稿: 山紫水明 | 2010年1月25日 (月) 15時02分

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