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煙草と肉体労働

 煙草を吸うことが近代的オフィスにおいて奇妙なこととみなされるか、あるいは禁止されている場合が多い。しかし、現場的労働、たとえば建設現場、引越業者において煙草を吸わないほうが、珍しい職場も数多い。そのような労働現場において、若いころ身を置いていたし、彼らと現在でも接することは多い。

 端的にいえば、背広を着ている職場と、菜っ葉服を着ている職場では、喫煙率は異なるはずである。もちろん、後者、つまり現場労働者の喫煙率が高いはずである。

 しかし、禁煙指導なるものをしているのは、医師であり、厚生労働省の役人である。また、煙草ひと箱、500円、あるいは1,000円を唱導している人に、現場労働者、あるいは過度の肉体労働者が何人いるのであろうか。彼らの意見は、政治的意思決定にはほとんど反映されない。

 馬鹿げた禁煙指導をしている人間は、強度の高い労働にはほとんど従事していないか、そのような労働者に対する想像力が欠けている。

 このような現代政治学の課題として、煙草の問題は提起されるはずである。

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