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タスポの馬鹿――JTも馬鹿

 タスポが未成年のたばこ購入を抑制するために導入された。この目的は誰もが反対できない。子供の喫煙を奨励することはできないからだ。しかし、この正義は別の側面を持っている。すなわち、個人商店の壊滅化である。近年、コンビニエンスストアー、スーパーマーケット等のチェーン店が個人商店の経営を圧迫している。本屋、八百屋、魚屋、煙草屋といった個人商店に関して、閉店の話はよく聞くが、開店の話などは聞いたことがない。新規参入しようとしても、巨大資本による寡占的状況を打破するだけの技術、販売技法を持った個人はほとんど存在しないからだ。

 この個人商店壊滅の一端を担っているのが、タスポである。この導入によって、個人商店は風前の灯になった。PTA的正義を振りかざすことによって、個人商店の経営が悪化することは、事前に承知していたはずである。巨大資本が地方の個人商店を壊滅させる手段として、これが導入された。もちろん、これは目的ではなく、結果であるという詭弁は承知である。現在の商品戦略を担う優秀な商品市場研究者は、このような結果は事前に承知しているし、していなかったとすればそれは自分の技能の低さを表明しているにすぎない。

 JTはこの事態をどのように説明するのであろうか。どれほど、このタスポ導入に反対したのであろうか。あるいは、JTからすれば、販売総数が落ちなければ問題ないーーコンビニに購入しようが、個人商店で購入しようが関係ないーーとすれば、それは自分の首を絞めることにつながるであろう。文化としての喫煙を自ら否定しているからだ。

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