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福祉の充実がその基礎を破壊する

 福祉の充実が叫ばれてる。このことに対して自民党から共産党までの多くの政党が異議をとなえることはほとんどない。しかし、福祉の充実は先日のブログと執筆しように、国家財政の肥大化をもたらす。つまり、歳入が同一であると仮定するならば、国債つまり国家の借金を増大させる試みの一つである。国債は将来の子孫にその代償を押し付けることでしかない。それ以外の選択肢は、増税を求めているにすぎない。

 さらに、社会福祉の充実は、福祉そのものの基盤を掘り崩す。福祉、つまり福祉国家の増大は、社会福祉そのものの基盤である連帯という思想を破壊することにつながる。社会福祉は連帯という思想に基づいている。この連帯という思想は、日常用語に変換すれば、憐れみの感情、惻隠の情である。何か困窮の立場にある人間に対する感情である。この人間の本源的感情を社会福祉の充実が掘り崩す。社会福祉はその実施主体が国家であるかぎり、その国家への依存を強化する。困窮にある人を見れば、援助するのではなく、国家へと引き渡す。感情そのものに依拠するのではないかぎり、結果的にはよい方向性を示しているのかもしれないが、感情そのものを破壊する。

 

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