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後期近代と憲法改正(その四)、思想的意味

この時代的転換と憲法改正との結節点とは何か。それは近代的理念が現実化すべきであるという規範が社会的承認力を喪失したことにある。初期近代において憲法的理念に従って、社会的現実態(たとえば、自衛隊)に対して罵詈雑言を浴びせることが可能になったのは、この理念が現実化するという前提があった。理念に従って、現実態は変革されるはずであると。しかし、後期近代においてこの現実化可能性はその程度を減少させる。

また、後期近代における社会的現実態が大量生産と大量消費という大衆民主主義的様相を強化させる。この大衆民主主義において人間の生物的欲求が肯定される。この欲求にしたがって、よりよい生活が指向される。ここでは、近代の理念ではなく、自己の生活の向上を保障する社会的現実態への守護がより強化される。

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