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討論会への招待ーー少子と動物的本能

 少子化が叫ばれている。政府はそれに対して、「子育て支援」をしているが、的外れである。「子育て支援」をしているがゆえに、子供を生産しようとする女性がいるであろうか。そうではない。子供の生産を為そうとする根源的欲求が欠如しているからだ。子供を生むと言うことを決意する契機は、より動物的であろう。よりよい遺伝子を後世に残したいという動物的欲求があればこそ、子供を生む。あるいはすべての哺乳動物に共通する本能ゆえに、子供も生もうと意思する。

 もちろん、それも一つの意見しかすぎないであろう。広く、万機公論によって見識を深めたいと考えている。多くの識者の意見に耳を傾けたい。できれば、500字から1000字でお願いしたい。

なお、コメント欄に意見を記入お願いするが、コメント自体は5月10日まで公表されない。送信しても、ブログに反映さるのは、10日以後である。

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統一地方選の争点(全文)

 

統一地方選挙の争点(『読売新聞』200744日、29面)

                        

今春、北海道知事、北海道議会議員、函館市長、函館市議会議員を決定するための統一地方選挙が実施される。もちろん、その結果は今後4年間の道南地区の将来を決定するであろう。おそくらそれが争点になることは間違いないであろう。この短期的視点からすれば、争点は明瞭であり、その概念化が容易であろう。しかし、真の問題点は、今後4年間だけではなく、今後10年、あるいはその先の20年後の函館将来像が隠された争点の一つであろう。この4年間に実施される政策はそのほとんどが過去の4年間に議論され、決定された政策の実施でしかないであろう。もちろん、その微調整はあるにしろ、大枠を覆すことは困難であるからだ。したがって、今回の統一地方選挙は今後の4年間の議論を通じた10年後の函館圏の将来を決定する選挙になろう。況や、どれほど政治家個人の過去の政治的資質等がジャーナリズムにおいて喧伝されようとも、10年後の函館にとってほとんど問題にならない。そのようなことが争点になること自体、函館の将来に禍根を残すことにつながるであろう。

地方自治体にとって最も重要なことは、交通をどのように整備するのかということにある。政治的に制御不可能な自然的条件を別にすれば、交通の形式が街全体の基礎を規定している。行政の役割は特定の産業を直接的に援助することではない。観光業を例にとれば、建物等の観光資源を作ることではなく、民間資本が進出しやすい環境を整備することが重要であろう。行政に求められていることは、商店、あるいは飲食店を税金によって整備することではなく、民間人が商店等を開業するための交通基盤、とりわけ歩道、アーケイド等の交通基盤を整備することにある。

この交通網の整備という観点から函館圏における10年後、20年後の政策決定において重要であることは、北海道新幹線の新函館駅建設である。この意味の重要性は、函館市民に共有されている。10年後の新函館駅開業までの経済効果、及び開業直後の特需効果はそれなり期待できよう。しかし、その効果は北海道新幹線が新函館駅に止まっているかぎりでしかない。20数年後には、札幌延伸は不可能だとしても、長万部延伸は十分射程内であろう。この問題が今回の隠された争点であろう。

しかし、この交通の整備を、自動車道の整備に短絡化させてはならない。むしろ、それ以外の交通形式、鉄道、自転車道、歩道の整備こそが重要であろう。新幹線新函館駅建設の問題に帰れば、新函館駅と、在来線現函館駅を中心にした函館市街とのアクセス網は現在高規格道路のみが議論されている。しかし、高規格道路の建設はその沿線に大型商店群を建設することにつながる。ひいては現存している函館市街、あるいは旧上磯町市街の商店群の衰微をまさに促進することと同義である。また、10年後には新函館駅と札幌とが高速自動車道で接続可能になっているはずである。新函館駅、あるいは新長万部駅と札幌が接続可能になり、必ずしも新函館駅から函館旧市街への人の移動が促進されるわけでもない。

ここでは、新函館駅と現函館駅との鉄道による接続をより容易にするための問題を札幌延伸に配慮しながら考察してみよう。現在の計画では、新函館駅周辺に単線部分が残されており、その輸送力に問題がある。残された単線部分(七飯駅と新函館駅間)の複線化が課題になろう。さらに、現在公表されているプラットホーム建設計画によれば、在来線、新幹線共用の1面しかなく、速達形式新幹線(たとえば、「はやて」号)と各駅停車新幹線(たとえば、「やまびこ」号)との接続用のプラットホームはない。早急な対策が必要であろう。

さらに、このような新幹線駅建設問題だけではなく、既存の交通網の整備に関しても、自動車道優先の思想が散見される。既存市街地における歩道、アーケイド等の整備が緊急の課題になる。また、幸いにも函館には路面電車が残存している。この電車を基礎にした交通政策が課題になろう。

このような街づくりの骨格を忘れて、個々の観光資源を建設するといった枝葉末節な政策に邁進するかぎり、函館市が数十年後に財政破綻した夕張市にならぬという保障はない。そのための時間は限られている。今回の選挙によってこの問題意識が市民の政治的共有財になって初めて、函館市の将来が開けるであろう。数年後の函館を基準にするのか、20数年後の函館を基準にするのか、つまりどのような政策期間を採用するかが、今問われようとしている。

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統一地方選の争点 その三(20年後の地域と交通)

 

ここでは、新函館駅と現函館駅との鉄道による接続をより容易にするための問題を札幌延伸に配慮しながら考察してみよう。現在の計画では、新函館駅周辺に単線部分が残されており、その輸送力に問題がある。残された単線部分(七飯駅と新函館駅間)の複線化が課題になろう。さらに、現在公表されているプラットホーム建設計画によれば、在来線、新幹線共用の1面しかなく、速達形式新幹線(たとえば、「はやて」号)と各駅停車新幹線(たとえば、「やまびこ」号)との接続用のプラットホームはない。早急な対策が必要であろう。

さらに、このような新幹線駅建設問題だけではなく、既存の交通網の整備に関しても、自動車道優先の思想が散見される。既存市街地における歩道、アーケイド等の整備が緊急の課題になる。また、幸いにも函館には路面電車が残存している。この電車を基礎にした交通政策が課題になろう。

このような街づくりの骨格を忘れて、個々の観光資源を建設するといった枝葉末節な政策に邁進するかぎり、函館市が数十年後に財政破綻した夕張市にならぬという保障はない。そのための時間は限られている。今回の選挙によってこの問題意識が市民の政治的共有財になって初めて、函館市の将来が開けるであろう。数年後の函館を基準にするのか、20数年後の函館を基準にするのか、つまりどのような政策期間を採用するかが、今問われようとしている。

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統一地方選の争点 その二(歩道と鉄道の整備)

 

この交通網の整備という観点から函館圏における10年後、20年後の政策決定において重要であることは、北海道新幹線の新函館駅建設である。この意味の重要性は、函館市民に共有されている。10年後の新函館開業までの経済効果、及び開業直後の特需効果はそれなり期待できよう。しかし、その効果は北海道新幹線が新函館駅に止まっているかぎりでしかない。20数年後には、札幌延伸は不可能だとしても、長万部延伸は十分射程内であろう。この問題が今回の隠された争点であろう。

しかし、この交通の整備を、自動車道の整備に短絡化させてはならない。むしろ、それ以外の交通形式、鉄道、自転車道、歩道の整備こそが重要であろう。新幹線新函館駅建設の問題に帰れば、新函館駅と、在来線現函館駅を中心にした函館市街とのアクセス網は現在高規格道路のみが議論されている。しかし、高規格道路の建設はその沿線に大型商店群を建設することにつながる。ひいては現存している函館市街、あるいは旧上磯町市街の商店群の衰微をまさに促進することと同義である。また、10年後には新函館駅と札幌とが高速自動車道で接続可能になっているはずである。新函館駅、あるいは新長万部駅と札幌が接続可能になり、必ずしも新函館駅から函館旧市街への人の移動が促進されるわけでもない。

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統一地方選の争点 その一(射程時間)

 

今春、北海道知事、北海道議会議員、函館市長、函館市議会議員を決定するための統一地方選挙が実施される。もちろん、その結果は今後4年間の道南地区の将来を決定するであろう。おそくらそれが争点になることは間違いないであろう。この短期的視点からすれば、争点は明瞭であり、その概念化が容易であろう。しかし、真の問題点は、今後4年間だけではなく、今後10年、あるいはその先の20年後の函館将来像が隠された争点の一つであろう。この4年間に実施される政策はそのほとんどが過去の4年間に議論され、決定された政策の実施でしかないであろう。もちろん、その微調整はあるにしろ、大枠を覆すことは困難であるからだ。したがって、今回の統一地方選挙は今後の4年間の議論を通じた10年後の函館圏の将来を決定する選挙になろう。況や、どれほど政治家個人の過去の政治的資質等がジャーナリズムにおいて喧伝されようとも、10年後の函館にとってほとんど問題にならない。そのようなことが争点になること自体、函館の将来に禍根を残すことにつながるであろう。

地方自治体にとって最も重要なことは、交通をどのように整備するのかということにある。政治的に制御不可能な自然的条件を別にすれば、交通の形式が街全体の基礎を規定している。行政の役割は特定の産業を直接的に援助することではない。観光業を例にとれば、建物等の観光資源を作ることではなく、民間資本が進出しやすい環境を整備することが重要であろう。行政に求められていることは、商店、あるいは飲食店を税金によって整備することではなく、民間人が商店等を開業するための交通基盤、とりわけ歩道、アーケイド等の交通基盤を整備することにある。

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読売新聞寄稿 統一地方選の論点

 本日、2007年4月4日、『読売新聞』(29面)に統一地方選挙における論点というコラム(2000字)を投稿しました。地方における論点が個々の産業の育成ではなく、むしろ鉄道、歩道と中心にした公共的交通網の整備にあることが論点です。自動車道の整備を中心にしているかぎり、その都市の衰退をもたらすという論点です。

 近日中に内容を本ブログに掲載します。紙面は地方版です。

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