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細木数子への過信ーー「おさる」と「次長課長」

 先のブログで、占い師へと依存する必然性を述べた。しかし、占い師への全面的投企はもちろん、馬鹿げたことである。この事例として、細木数子によって、それまでそこそこ売れていた「おさる」が有名である。芸人にとって、芸名は芸のうちである。手に確固した芸を持つ職人とは、その点において全く異なっている。にもかかわらず、「おさる」は、「モンキッキー」へと改名した。もちろん、その後その改名が機縁となり、売れることもあるかもしれない。しかし、芸人は芸を自ら開拓するしかないのだ。その芸自身を占い師に委託した点において、芸人では無くなってしまう。この点において「次長課長」は、芸名の変更を拒否したという。当然であろう。占い師は芸の内容にまで踏み込むことはできないからだ。

 もちろん、おさるがその芸名を「モンキッキー」へと自ら変更しようとするとき、その変更の妥当性を占い師に委託する場合はこのかぎりではない。その決断にいたる前には、躊躇いがあったであろうし、改名への必然性も自覚していたであろうから。突然、占い師に改名を提案され、それを受託することは、無謀であるとの謗りを免れない。自らの人生を切り開こうとする前提が欠けている。そこまで、占い師は面倒を見切れないはずである。占い師もまた、この領域への能動的参加をすべきではない。

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