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少子化の原因ーー無限に彼女を取り替えること

 少子化対策として、児童手当の拡充、保育所の拡充等があげられている。しかし、それは、結婚し、子供を生もうと決意した女性に対する援助でしかない。この問題は、小手先の社会政策として解決できるものではない。

 そもそも、結婚しない女性と男性に対する政策が皆無であるからだ。国営見合いなどは、論外である。民間の結婚紹介所は溢れているからである。むしろ、結婚しないのは、なぜかという問題そのものが議論されねばならない。もちろん、婚姻外の子供の産出、事実婚、あるいは非嫡出子が差別されている現状は、ここでの考察とはしない。

 この問題は、現在の男女関係(彼女、彼、以下では彼女に統一する)に対して、双方ともに満足していないことにある。近い将来、現在の彼女以上の女性が出現する可能性がある以上、現在の彼女に子供を生ませることは、その可能性を自ら放棄することに等しい。しかし、現在の彼女以上の水準の彼女を見出すことは、なぜ可能jであるのか。それは、近代が自由という原理をその理念として採用していることと関連している。現実態において個人が自由であるということは幻想でしかない。にもかかわらず、理念としての自由を多くの若者が信仰している以上、次の彼女を追求することになる。この矛盾を教示しないかぎり、このような幻想を信じている人間に対して、子供を生産しろと命令しても無意味であろう。

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