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近代と前近代の差異ーーキャバクラ労働者は身分か?

 最近の記事で、キャバクラ労働者を社会的に差別する言説が、政治の世界において横行した。この意味をここで原理的に考察すれば、以下のようになる。

 

近代社会においてもその自然的存在は現存しているが、公共的圏においてそれは存在しないことになっている現存市民社会において、自然的属性は社会的地位の選択に対して公的には何ら影響を与えない。しかし、人間が自然的存在であり、様々な非規定性を持っていることは当然である。にもかかわらず、近代社会はこの規定された存在を理念上排除することによって、自由であるという幻想を原理とする社会である。近代社会は現実態においては規定された存在であるにもかかわらず、その理念においては自由を指向する社会である。近代社会において万人が自由という価値を指向していることが、すべての事柄の前提であり、必然な社会である。少なくとも、差別、すなわち身分制社会の原理を公的領域において採用しない。近代社会と前近代社会との基本的原理の差異は身分制を公共社会的原理として採用するか否かにかかっている。

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