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鉄道の廃止と地方破壊ーーふるさと銀河鉄道の廃止

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060411-00000001-mailo-hok

 北見市長選挙が2006年4月9日に実施され、現職が当選した。もちろん、この投票に北見市民でないものは参加不可能である。しかし、もし、居住自治体の選挙権を放棄することを条件に、この選挙に参加することができれば、この選挙に参加するという人もいたであろう。なぜなら、北見市長は、ふるさと銀河鉄道の経営者でもあるからだ。この現職の当選によって、この鉄道は廃止され、鉄路そのものも撤去されることになった。もちろん、対立候補が当選しても、この状況は変わらなかったかもしれないが・・・。

 この問題は、特定自治体の選挙結果が当該自治体以外の住民にとって大きな問題であっても、非該当の住民には、選挙権がないことを今更ながらに、思い知らされた。もし、この市長選挙の争点として、鉄道問題が浮上していれば、参加する人は多かったにちがいない。少なくとも、この鉄道による利益を享受していた陸別町の人々は、陸別町の選挙権を放棄しても、この選挙に参加したにちがいない。北見市長選挙の結果によって、陸別町は鉄道から見放された僻地にすぎないことを、全国的に承認された。少なくとも、この町に子供を抱えた若い夫婦は、移住しようとは思わないであろう。鉄道すらない町は、教育、医療等の基礎的社会資本に恵まれているとは、到底考えられないからだ。

 もちろん、鉄道の廃止という状況に至るまでに、陸別町を中心とした反対運動、乗客増員運動等なすべきことがあったのかもしれない。これは時代の趨勢ではない。むしろ、戦後60年間の近代化政策の結論である。都市へ、中心へと情報、金銭、そして人間を集中させてきた政策の結果である。しかし、地方破壊の果てに、どのような魑魅魍魎があらわれるのかは、未だ明らかになっていない。

 

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