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「我々式民主主義」と「我々式社会主義」ーーアメリカ合衆国と朝鮮民主主義人民共和国との同一性

 北朝鮮が「我々式社会主義」という用語を頻用していることは知られている。ここでの社会主義は、西欧で発展した社会主義思想とは似ても似つかぬことを北朝鮮の指導部が気づいている。血の盟約を交わしているはずの中国とも異なっている。金氏一族が政権中枢を独占すべし、という結論は、マルクス、エンゲルスという東欧において古典的社会主義思想の創立者とされた人物の書物のどこにも書かれていないし、ロシアの社会主義、共産主義の文献からも、導出不可能なことであろう。

 また、アメリカ合州国の民主主義もまた、「我々式民主主義」でしかない。小選挙区制を基にした二大政党制が築く民主主義は、本来的民主主義とはほとんど関連しない民主主義であろう。もちろん、極東の馬鹿げた国の指導者、政治学会の主流派がこの制度を模範としたのは、10数年前のことであるが・・・。

 いずれにしろ、この「我々式社会主義」も、「我々式民主主義」もまた、世界の人々にとって害になったことは、周知である。この「我々式民主主義」の押し付けによって、少なくともイラク国民のうち、数万人が死亡し、数十万人が負傷しているはずである。

 もっとも、北朝鮮のほうが、世界にとって害悪をもたらしていないのかもしれない。少なくとも、北朝鮮指導部は、「我々式社会主義」が地球を覆うことを夢想してはいないからである。それは、せいぜい朝鮮半島に限定された思想でしかない。この点に北朝鮮指導部は気づいているからである。それに対して、アメリカ合衆国指導部は、「我々式民主主義」を世界に宣伝し、かつそれを現実化しようとしている。その点において、「我々式民主主義」は、世界にとって迷惑かぎりのないことである。

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