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行政主導による地域破壊

  北海道は都道府県制のなかで、現在最大の面積を有している。したがって、すべての事柄を県都に相当する道都札幌に統合することは、不可能である。北海道を幾つかの地方に分割し、その地方に北海道庁の支庁が設置されている。北海道南部に限定すれば、江差町を中心とする桧山支庁、函館市を中心とする渡島支庁等が設置されている。

 しかし、北海道庁は財政難を持ち出し、桧山支庁等を函館支庁に統合しようとしている。もちろん、江差町等は地方破壊につながるとして反対運動を展開している。桧山支庁が廃止されれば、人口流出に拍車がかかるからだ。江差町はかってニシン漁を中心として発展してきたが、現在その面影はない。江差町から鉄道が撤去されることは、ほぼ確実である(江差線の廃止)。このように、江差町を中心とする桧山地方は、北海道庁、JR北海道から見捨てられようとしている。

 さらに、この江差町の活力を削ぐ試みは、一地方の衰退にとどまるだけではない。本ブログでも問題にしてきた行政主導による地域破壊の一環である。おそらく、全国どこにでも見られる光景であろう。ここでは、その事例の一つとして、考えてみただけである。 

 ただ、このような北海道庁の試みに対して、函館市がほとんど抵抗していないことは、奇妙である。桧山支庁を統合した渡島支庁がより強大になると思っているのであろうか。近い将来、函館市が同様な憂き目にあったとき、江差町は同情するのであろうか。否であろう。

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