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地域破壊と新幹線建設

 昨日の記事に対して、貴重な助言を賜った。この助言はまさに、非難ではなく、(原義に忠実な)批判であり、コメント欄ではなく、本文において回答する価値があると考えている。その批判の要旨は、交通網の整備は、一極集中ではなく、多極化を推進するという点にある。この批判は、正当である、と考えている。但し、この批判が正当性を持つのは、交通網、とりわけ新幹線の整備が、全国の中核都市を結ぶという点をふまえているかぎりである。

 しかし、北海道新幹線の場合は、この交通網整備の基本的原理から逸脱している。現在の計画に従えば、札幌を基点とする北海道新幹線において、北海道内において停車する駅は、札幌の衛星都市の小樽を除けば、如何なる都市にも停車しない。停車する駅は、すべて町村にしかすぎない。行政上の中核都市、函館市ですら迂回して建設されようとしている。名称は新函館駅という停車駅が建設されるが、実際の建設予定地は大野町である。現在の函館駅からすれば、空港よりもはるかに遠い場所に新幹線新函館駅が建設される。札幌と仙台、東京をより迅速に結合するためでしかない。

 たとえば、ベルリンを例にとれば、空港所在地シェ-ネフェルトよりも、はるかに遠い地域(もちろん田園地域である)にベルリン中央駅が建設されようとしている。そして、現在の中央駅(ツォー駅)から、アクセスはほとんど無いという仮定をすれば、ベルリンの住民はどのような対応をするのであろうか。バスで数10キロ離れた新駅を利用するのであろうか。

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