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移民と思考様式

 昨日、移民政策を考察する上で、美辞麗句を並べる単純思考を批判した。単なる経済意的観点、企業利潤の拡大という観点からこの問題を考察すれば、他の観点からの問題、たとえば文化的観点、社会福祉的観点からの問題が不可視になる危険性を指摘した。

 一般的に言えば、問題を考察する際には、可能な限り想定しうる論点、観点を顧慮しなければならない。現実の政策を考察する場合には、経済的観点、あるいは金銭的観点から考察されてはならない。近年、経済的観点からのみ、物事が考察された。本ブログでも今年の夏考察したような郵政民営化問題もその一つである。過疎化は現在ほとんど、取り返しのつかないほど進展しているが、郵政民営化によってこの問題は破滅的に進行する。それはたんに人口が減少することだけにとどまらず、環境問題にも多大な影響を与えることににもなるからである。過疎地の水田が耕作放棄され、その保水機能が壊滅する。このような論点はほとんど、顧慮されることはなかった。学問があまりに専門化されたため、このような問題まで言及されることがなかったからである。

 移民の問題を考察する際、経済学者だけではなく、社会福祉学者、環境政策学者等が動員されねばならない。現実はハリウッド映画のように単純ではないからである。

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